自己PRは、自分のすごさを並べる書類ではありません。
総合型選抜では、強みが出た経験と大学での活かし方まで説明する必要があります。
強みの名前ではなく、行動が伝わる形に直すことが大切です。
自己PRでは、強みの名前よりも、その強みが出た場面が大切です。評価者が行動を想像できるところまで具体化しましょう。
総合型選抜の自己PRとは何か
総合型選抜の自己PRとは、自分の強みや特徴を、具体的な経験を通して伝える書類です。

大学側は、受験生がどのように考え、行動し、学んできたかを見ています。
強みを経験で証明する
自己PRでは、責任感、協調性、行動力、継続力などの言葉を使うことがあります。
ただし、その言葉だけでは評価者に伝わりません。
自己PRでは、強みの名前より行動の具体性が大切です。
- 強みを示す
- 経験で証明する
- 学びを伝える
- 大学での活かし方へつなげる
この流れがあると、自己PRは性格説明ではなく、根拠のある自己紹介になります。
反対に、強みの名前だけを並べると、誰にでも言える文章に見えやすいです。
| 自己PRで書くこと | 書かなくてよい方向 |
|---|---|
| どんな場面で強みが出たか | 強みの言葉をたくさん並べる |
| 何に困り、どう動いたか | 活動名や役職だけを並べる |
| そこから何を学んだか | 結果だけを強調する |
| 入学後にどう活かすか | 過去の自慢で終わる |
自己PRは、自分の良いところを盛る文章ではありません。評価者が「入学後もこの力を活かせそうだ」と感じられるように、根拠を積み上げる書類です。
自己PRで大学が見ていること
大学は、自己PRから受験生の行動力、継続力、協調性、探究心、課題解決力などを見ます。

ただし、大学が見たいのは、派手な実績だけではありません。
経験の大きさより成長の過程を見る
自己PRでは、全国大会、役職、表彰があれば有利に見えるかもしれません。
しかし、実績があっても、何を考え、どう行動し、何を学んだかが書けていなければ、中身は伝わりません。
大学は、経験の大きさより考え方と成長の過程を見ることがあります。
| 見られること | 内容 | 書く時の具体化 |
|---|---|---|
| 強み | 自分の特徴 | 一つに絞る |
| 行動 | どのように取り組んだか | 場面を示す |
| 学び | 経験から何を得たか | 次の行動へつなげる |
| 再現性 | 入学後にどう活かせるか | 学部の学びと接続する |
自己PRは、結果だけでなく、過程を見せる書類です。
小さな経験でも、課題、行動、学びが具体的なら評価材料になります。
部長経験が肩書きだけで止まっていたケース
- 部活動で部長を務め、リーダーシップを発揮しました。
- チームをまとめる力があります。
- 最後まで努力できることが私の強みです。
- 練習参加率が下がった時期に、後輩と短い面談を行った。
- メンバーの予定に合わせて練習メニューを分け、参加しやすい形に変えた。
- 役職名ではなく、課題に対する行動と周囲の変化を自己PRの中心にした。
かに先生のコメント
役職は強みの入口になります。ただし、評価されるのは役職名ではなく、その立場でどう考え、どう動いたかです。
志望理由書と自己PRの違い
志望理由書は、なぜその大学で学びたいかを伝える書類です。

自己PRは、自分の強みや経験を伝える書類です。
書類ごとの役割を分ける
志望理由書と自己PRで同じ経験を使うことはあります。
ただし、同じ文章を繰り返すのは避けるべきです。
志望理由書は大学で学ぶ理由、自己PRは自分の強みを中心に書きます。
| 書類 | 中心に書くこと | 同じ経験を使う場合の見せ方 |
|---|---|---|
| 志望理由書 | なぜその大学で学びたいか | 経験から生まれた問題意識 |
| 自己PR | どんな強みがあるか | 強みが出た行動や工夫 |
| 活動報告書 | 何に取り組んだか | 活動の目的、役割、成果 |
書類ごとの役割を分けると、同じ経験を使っても重複感が出にくくなります。
志望理由書で学びたい理由を書き、自己PRでその学びに向かう自分の力を示すと、一貫性が出ます。
| 同じ部活動経験 | 書き分け例 |
|---|---|
| 志望理由書 | けが予防への関心からスポーツ科学を学びたい |
| 自己PR | 練習参加率を上げるために声かけを工夫した |
| 活動報告書 | 部活動での役割、活動期間、改善内容を整理する |
この書き分けができると、書類全体で同じ話を繰り返す状態を避けられます。
自己PRに使える強み・経験の見つけ方
強みは、過去の経験から見つけます。

人から褒められたこと、自然に続けられたこと、困難でも工夫したことを振り返りましょう。
強みは行動の中から探す
「自分の強みが分からない」と感じる人は、性格から考えようとしていることが多いです。
責任感、協調性、行動力という言葉から探すより、実際にどんな場面で動いたかを振り返る方が見つけやすいです。
強みは、行動の中に出ていることが多いです。
- 続けてきたこと
- 人から頼られたこと
- 困難を乗り越えたこと
- 自分なりに工夫したこと
- 周囲のために動いたこと
- 失敗後に改善したこと
強みを見つけたら、必ず根拠となる経験とセットにしましょう。
「責任感があります」ではなく、「どの場面で責任感が出たのか」まで書けるかがポイントです。
| 行動の例 | 見つかる強み |
|---|---|
| 締切前に役割分担を見直した | 計画性、責任感 |
| 後輩が質問しやすい雰囲気を作った | 協調性、支援力 |
| 失敗後に練習方法を変えた | 改善力、継続力 |
| 調べた内容を発表資料にまとめた | 探究心、表現力 |
強みの言葉は、あとから付けても構いません。先に場面を出し、そこにどんな力が表れているかを考える方が自然です。
強みを選ぶ時は、聞こえの良い言葉よりも、根拠を説明しやすいものを優先してください。面接で深掘りされた時に、具体的な場面を話せる強みの方が使いやすいです。
| 強み候補 | 使いやすい根拠 |
|---|---|
| 継続力 | 長期間続けたこと、途中で改善したこと |
| 協調性 | 相手の状況に合わせて動いたこと |
| 行動力 | 自分から提案し、実行したこと |
| 課題発見力 | 違和感に気づき、原因を考えたこと |
| 表現力 | 調べたことを発表や制作物にまとめたこと |
複数の強みを入れたくなる場合は、志望学部との接続が強いものを一つ選びましょう。自己PRは、強みの数ではなく根拠の深さで読まれます。
活動実績が少ない場合の考え方
活動実績が少ない人でも、自己PRは作れます。

大切なのは、実績の規模ではなく、自分がどのように考え、行動したかです。
日常の経験も材料になる
総合型選抜では、大きな大会実績や生徒会経験がないと不利だと思う人がいます。
しかし、日常の中で継続したこと、誰かを支えたこと、自分なりに改善したことも、自己PRの材料になります。
自己PRは、実績の大きさだけで決まらないと考えましょう。
実績が少ない時の材料
- 日常の中で続けたこと
- 失敗から改善したこと
- 誰かを支えた経験
- 好きなことを深めた経験
- 授業内探究で考えたこと
- 家庭内で担っていた役割
ただし、実績が少ないからといって、何でも材料にできるわけではありません。
その経験から何を学び、大学でどう活かすのかまでつながるかを確認しましょう。
| 材料になりやすい経験 | 自己PRにする条件 |
|---|---|
| 家庭での役割 | 継続性や工夫が説明できる |
| 授業内探究 | 問い、調査、考えの変化がある |
| 趣味の制作 | 目的、改善、成果物がある |
| アルバイトや手伝い | 相手に合わせて動いた経験がある |
実績がないと思っていたケース
- 部活動の大会実績がない。
- 生徒会や表彰経験もない。
- 自己PRに書けることがないと思っていた。
- 家族の食事管理を手伝う中で、栄養や献立への関心が強くなっていた。
- 体調や予定に合わせて食事を考える工夫をしていた。
- 継続力と相手に合わせて考える姿勢を、栄養学部での学びにつなげて整理した。
かに先生のコメント
目立つ実績がなくても、継続した行動や身近な工夫から自己PRの材料が見つかることがあります。
自己PRを書く前に整理すべきこと
自己PRを書く前に、強み、根拠となる経験、学び、大学での活かし方を整理します。

ここを飛ばすと、抽象的な自己PRになりやすいです。
強みと経験をセットにする
自己PRでは、強みだけを先に決めても文章になりません。
強みを裏づける経験が必要です。
書く前に、強みと経験のセットを決めることが大切です。
| 整理する項目 | 確認すること |
|---|---|
| 強み | 何を伝えたいか |
| 経験 | その強みが出た場面はどこか |
| 課題 | 何に困ったか |
| 行動 | どう動いたか |
| 学び | 何を得たか |
| 入学後 | 大学でどう活かすか |
この表に沿って整理すると、自己PRが性格説明で終わりにくくなります。
特に、課題と行動が弱い場合は、強みが本当に伝わっているか見直しましょう。
| 書き出しに迷う時 | 使える問い |
|---|---|
| 強みが分からない | 人に任されたことは何か |
| 経験が弱く見える | 何を工夫したか |
| 学びが出ない | その経験の前後で何が変わったか |
| 入学後につながらない | 学部で使える力は何か |
自己PRは、強みを一つに絞った方が読みやすいです。強みを複数入れると、かえって中心が見えにくくなることがあります。
入学後の活かし方まで書く時は、無理に大きな将来像へ飛ばす必要はありません。まずは、大学での授業、ゼミ、実習、グループワーク、探究活動の中で、その強みをどう使えるかを考えると自然です。
| 強み | 入学後へのつなげ方 |
|---|---|
| 継続力 | 専門科目の学習や資格取得を計画的に続ける |
| 協調性 | グループワークや地域活動で相手の意見を調整する |
| 行動力 | 実習やフィールドワークに主体的に参加する |
| 課題発見力 | 探究テーマや卒業研究で問いを立てる |
自己PRの最後に入学後の活かし方があると、過去の経験だけで終わらず、大学での成長可能性まで伝えやすくなります。
ただし、入学後の活かし方を無理に長く書く必要はありません。自己PRの中心はあくまで強みと根拠です。最後に一文から二文で、大学での学びや活動にどうつながるかを示すくらいが読みやすいです。
| 書きすぎている状態 | 直す方向 |
|---|---|
| 将来の夢の説明が長い | 強みを大学生活でどう使うかに絞る |
| 志望理由書と同じ内容になる | 自己PRでは行動と強みに戻す |
| 入学後の話が抽象的 | 授業、実習、活動の場面を入れる |
自己PRでよくある失敗
自己PRでよくある失敗は、強みの名前だけを書く、活動名を並べる、結果だけを書く、志望理由書と同じ内容を繰り返すことです。

これらは、文章としては成立していても、評価者に具体的な行動が伝わりにくいです。
強みの言葉だけで終わらせない
「責任感があります」「協調性があります」「努力できます」は、多くの受験生が使います。
だからこそ、その言葉を支える具体例が必要です。
自己PRでは、強みの言葉より強みが出た場面を見せるようにしましょう。
自己PRでよくある失敗
- 責任感がありますで止まる
- 活動名や役職名だけを書く
- 結果だけを強調する
- 志望理由書と同じ文章を使う
- 大学での活かし方がない
- 面接で深掘りされると答えられない
書き終えたら、強み、経験、行動、学び、入学後の活かし方がそろっているかを見直してみましょう。
一つでも欠けると、自己PRが薄く見えやすくなります。
| よくある表現 | 直す方向 |
|---|---|
| 責任感があります | 責任を持って何をしたかを書く |
| 協調性があります | 誰と、どう関わったかを書く |
| 努力しました | 何を変えて続けたかを書く |
| リーダーシップがあります | 周囲にどんな変化があったかを書く |
面接では、自己PRに書いた経験をさらに深掘りされます。書類で使った表現を丸暗記するより、経験の背景や判断理由を説明できるようにしておきましょう。
次に活動報告書の役割を確認する
自己PRの役割が分かったら、次は活動報告書の役割を確認しましょう。

活動報告書は、活動名を並べる書類ではなく、活動の目的、役割、行動、学びを整理する書類です。
自己PRと活動報告書を使い分ける
自己PRでは、強みを中心に書きます。
活動報告書では、活動そのものの内容と学びを中心に整理します。
自己PRは強み、活動報告書は活動の中身と分けると書きやすくなります。
- 自己PRで伝える強みを決める
- 活動報告書で活動の詳細を整理する
- 志望理由書で大学での学びへつなげる
- 面接で一貫して説明できるようにする
| 書類 | 読者に伝えること |
|---|---|
| 自己PR | この人にはどんな強みがあるか |
| 活動報告書 | どんな活動を、どのように行ったか |
| 志望理由書 | なぜその大学で学びたいか |
活動実績をどのように整理するかは、以下の記事で解説しています。

自己PRが性格説明で止まる場合は、強みが出た場面と行動を一緒に掘り下げることで、伝わる根拠を作りやすくなります。
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いかがでしたか?

総合型選抜の書類では、きれいな文章よりも、経験、学びたいこと、将来像がつながっているかが見られます。
ここまで読めているあなたは、書類をただ埋める段階から、評価される材料を整理する段階へ進めています。次は、自分の経験をどの書類でどう使うかを一つずつ確認していきましょう。
一人で文章にすると薄くなってしまう場合は、学校の先生や信頼できる大人、専門の塾に見てもらいながら整えるのも一つの方法です。
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